ブランディングとは?ヨガ・ピラティス教室が「選ばれる理由」を言葉にする4ステップ

ブランディングとは?ヨガ・ピラティス教室が「選ばれる理由」を言葉にする4ステップ
Webデザイナー 竹田

こんにちは!
ナマステデザインラボの竹田です!

近所に新しいスタジオができて、生徒さんが流れていないか気になる…
体験レッスンには来てくれるのに、そのまま申し込みに繋がらない…

そんなとき、まず頭に浮かぶのは、ロゴの作り直しやホームページのリニューアルではないでしょうか。

でも、その前に重要なことがあります。それは、自分の教室がユーザーに「どんなの教室」として覚えられているか、です。ここが決まっていないままロゴやHPを作り直すと、出来上がったものを見て「なんだか、うちの教室らしくない」と感じ、また作り直すことになりがちです。

「ブランディング」と聞くと、大企業がやることのように思えます。けれど実際は、生徒さんと先生の距離が近い少人数の教室ほど、効きやすい取り組みです。この記事では、

  • ブランディングとは何か
  • 集客・マーケティングとの違い
  • 小さな教室にこそ効く理由
  • 「選ばれる理由」を言葉にする4ステップ
  • 作り直す前に確認したい失敗パターン

までを、ヨガ・ピラティス教室の現場に置き換えて整理します。最後に、今日30分でできる一手にも触れています。

目次

ブランディングとは?教室にとっては「生徒さんの頭の中に残る印象を決めること」

ブランディングとは、ロゴや色を決めることではありません。

ブランディングとは
「誰に・何を・どう感じてほしいか」という軸を決めて、すべての発信でその軸に揃えていく作業のこと。

「駅前の、初心者ばっかりのヨガ教室が〜」
「産後のママでも赤ちゃん連れで行けるとこは〜」

など、生徒さんが友達に教室をすすめるとき、たった一言で説明しますよね。

この一言を、生徒さん任せにせず、先生の側から設計しておく。それがブランディングです。だからブランディングで最初に手に入るのは、生徒さんの頭の中に残る短い一言です。ロゴやHPは、そのあとでOKです。

ブランディングと集客・マーケティングの違い

この2つは、目的が違います。

2つの目的の違い

1、集客・マーケティング
=知ってもらう、来てもらうための動き。
Instagramの投稿、チラシのポスティング、体験レッスンのキャンペーン、広告など

2、ブランディング
=見た人・来た人の頭に残る印象を揃える動き

そして、順番があります。先にブランディングです。軸が決まっていない状態で集客だけ強めると、「体験レッスンには人が来るのに、続く人が少ない」という状態になりやすくなります。

ダイエット目的の投稿でバズって体験に来たのに、実際のレッスンは呼吸と姿勢を丁寧に見るスタイルだった。この食い違いは、集客の技術ではなく軸の問題です。

ブランディングで印象を揃えてから、知ってもらい来てもらうための集客・マーケティングへ進む

ロゴ・HP・チラシは「結果」であって「入口」ではない

ロゴもHPもチラシも、決まった軸を目に見える形にしたものです。そこから考え始めると、順番が逆になります。

形にも色にも「この教室で何を感じてほしいか」という理由が先にあります。逆に「なんとなく紫が好きだから」から始めると、あとで「うちは落ち着き系だったっけ、元気系だったっけ」と迷うことになります。

小さな教室こそブランディングが効く|生徒さんは「教室」ではなく「先生」で選んでいる

「ブランディングは大企業の話でしょう」と思われがちですが、独立行政法人 中小企業基盤整備機構が運営するJ-Net21では、コーポレートブランディングについて「大企業に比べて一般的な知名度に劣る中小企業にこそ有効な戦略だ」と説明されています出典)。

これは、教室運営にそのまま当てはまります。大手のスタジオは、設備・店舗数・価格・知名度で選ばれます。一方、個人や小規模の教室が選ばれる理由は、先生そのものと、その場の空気です。

そしてこれは、すでに先生が持っている素材です。新しく作る必要はありません。あとは、それを説明する言葉をどう決めるかだけです。

生徒さんは、思っているより先に「不安」で判断している

体験レッスンの申し込み前に、生徒さんが気にしていることは、たとえば次のようなことです。

  • 子育て中の30代のママ:「子連れで行っていいの?」「途中で泣いたら迷惑じゃない?」「駅から近い?」
  • 40〜60代の女性:「きつくないヨガ?」「体が硬くても大丈夫?」「初心者ばかりのクラスなの?」
  • 仕事帰りの20〜30代:「平日の夜もやってる?」「残業したら間に合う時間?」「初回はいくら?」
  • 肩こり・姿勢の悩みを抱えている方:「感覚じゃなく、根拠のある説明をしてもらえる?」

などが、申し込みボタンを押す前の頭の中にあります。生徒さんは「良い教室かどうか」より先に、「自分が行っても大丈夫な場所か」を確かめているんですね。ブランディングとは、この確認を先回りして終わらせておくことでもあります。

軸がないと、価格でしか比べられなくなる

教室の軸が言葉になっていないと、次の3つが起こりやすくなります。

  1. 生徒さんが比べる材料が料金しかなくなる。近隣の安いスタジオと横並びになります
  2. 体験レッスンからの継続が伸びにくい。来る前のイメージと中身がずれるためです
  3. 発信のネタが毎回思いつかず、Instagramの更新が止まる

とくに1つ目は深刻で、価格以外の判断材料が出せていないと、値下げ以外に打つ手がなくなります。料金そのものの見せ方はインストラクターさんのための料金表見せ方ガイドにまとめていますが、その前提として「価格以外で選ばれる理由」が必要です。

判断基準:生徒さん3人に聞いて、答えがバラバラなら軸はまだない

ここで、今日使える判断基準を1つ。継続している生徒さん3人に、「うちの教室って、どんな教室だと思いますか?」と聞いてみてください。

返ってきた答えが3人ともバラバラなら、軸はまだ決まっていません。逆に、言い方は違っても中身が同じなら、軸はすでにあり、それを言葉にして揃えるだけで済みます。

「選ばれる理由」を言葉にする4ステップ

ブランディング戦略というと難しく聞こえますが、教室規模でやることは4つだけです。

生徒さんの声を集め、強みを不安への答えに翻訳し、一文にまとめて発信を揃える4ステップ

ステップ1|生徒さんが使っている言葉を集める

最初にやるのは集めることです。先生が考えるのは、そのあと。材料は、次の3つです。

  • 体験レッスン後のアンケート(「なぜ体験に来ようと思いましたか?」の回答)
  • 続いている生徒さんへの一言質問(「続けられている理由って何だと思いますか?」)
  • 既存の口コミ、Instagramに届いたDM、紹介してくれたときの一言

などが材料になります。ポイントは、先生の言葉に翻訳せず、生徒さんが言ったままメモすることです。

例えば「つらかったら止めていいですよって言ってもらえたのが安心だった」など、リアルさが大事。

集めた声をHPにどう載せるかは信頼される教室は違う!生徒の声が集客の鍵で扱っています。ここでは軸を見つけるための材料として集めてください。HPに載せるのは、そのあとで大丈夫です。

ステップ2|強みを「生徒さんの不安への答え」に翻訳する

多くの先生がつまずくのがここです。強みを聞かれると「アットホームです」「少人数制です」と答えてしまう。

どちらも本当のことですが、事実であって、まだ選ぶ理由になっていません。近隣の教室も同じことを書いているからです。

必要なのは翻訳です。〈事実〉を〈生徒さんにとって何が起きるか〉に言い換えます。

教室が持っている事実そのままだと生徒さんの不安への答えに翻訳すると
少人数制(定員5名)「少人数制です」「お子さんが泣いても気にしなくて大丈夫。ポーズも一人ずつ直します」
ケア職・医療系の資格を持っている「有資格者が指導します」「体調に合わせて、途中で止めていいと言ってもらえます」
平日夜21時までクラスがある「夜のクラスもあります」「残業しても間に合います。仕事帰りに寄れます」
姿勢分析・計測の設備がある「最新機器を導入しています」「思い込みではなく、数字で変化を見てもらえます」

右の列が、生徒さんが選ぶ理由になる言葉です。左の列で止まっている限り、どれだけ発信しても比べられません。

この「意味で選ぶ」という考え方は、デザインの場面でも同じです。色ひとつ決めるときも「この教室に来る方に、どう感じてほしいか」から選ぶと、あとからブレません。

ステップ3|一文にまとめる(コンセプト設計)

翻訳した言葉がいくつも出てきたら、次は絞ります。型はこれだけです。

どんな人が、どんな状態になれる、どんな場所という3要素で教室のコンセプトを一文にまとめる

〈どんな人〉が、〈どんな状態〉になれる、〈どんな場所〉

一文の書き方の例
  • 初心者から上級者まで、みんなが楽しめるアットホームなヨガ教室
  • 体力に自信のない40〜60代の方が、体調に合わせて休みながら続けられる、定員5名のヨガ教室

後者は対象が狭いぶん、当てはまる人には強く刺さります。一文にまとまらないときは、たいてい対象を絞れていないサインです。「全員に来てほしい」は、残念ながら「誰にも刺さらない」に近づきます。

もう1つ。軸は、教室のサービス内容だけでなく、先生自身の人柄から立ち上がることもあります。ナマステデザインラボがロゴを制作したスタジオでも、オーナーご自身のシンボルである「月」の穏やかさと、落ち着いたスタジオの雰囲気を軸にしたケースがあります。

「特別な強みがない」と感じている先生ほど、自分の中に材料があることが多いです。

ステップ4|HP・Instagram・チラシで同じ言葉を使う

最後の1つが、いちばん抜けやすいところです。媒体ごとに言っていることが変わっている教室は、想像以上に多いです。

  • HPのファーストビューには「初心者歓迎、ゆったりヨガ」
  • Instagramのプロフィールには「本格ハタヨガ/RYT200」
  • チラシには「2ヶ月で−3kg」

などがバラバラに並んでいると、生徒さんの頭の中に何も残りません。発信量は多いのに印象が残らない教室は、たいていここでつまずいています。

揃える場所は、まず次の3か所だけで十分です。

  1. HPのファーストビュー(開いて最初に見える文字)
  2. Instagramのプロフィール文
  3. 体験レッスンの案内ページ・チラシ

この3か所に、ステップ3で作った一文がそのまま反映されているか確認してください。HPに載せるべき情報の全体像はあなたが選ばれる!HPに必要な情報とは?にまとめています。

よくある失敗パターン4つ|ロゴやHPを作り直す前に

「次は失敗したくない」という先生に、つまずきやすい順に4つ挙げます。

見た目より先に軸を決め、生徒の不安を減らし、媒体の言葉を統一し、生徒層やクラスの変化で見直す4つの確認点

失敗1:見た目から入る
先にロゴの形や配色を決め、あとから「うちの教室らしくない」と感じて作り直す。これは決める順番の問題なので、順番を変えるだけで防げます。

失敗2:先生の好みだけで決める
先生が好きな雰囲気と、生徒さんが安心する見え方は、一致しないことがあります。判断は「好きかどうか」ではなく、「生徒さんの不安が減るか」で。落ち着いた深い色が好みでも、初めての方が多い教室なら、明るく入りやすい印象を優先したほうがいい場面があります。

失敗3:媒体ごとに言うことが違う
ステップ4のとおりです。Instagramをがんばっているのに体験予約につながらないときは、投稿の質より先に、この食い違いを疑ってみてください。

失敗4:一度決めて、そのまま何年も見直さない
生徒層やクラス内容が変わったのに、HPの文言が開業当初のままというケースです。ただし逆に、半年ごとに全部作り直すのはただの思いつきです。見直しどきの目安は、クラス構成や主な生徒層が大きく変わったときです。

なお「ホームページ自体を作り直すべきか」の判断は、別の記事にまとめています。順番としては、軸を決めてから、作り直すかどうかを判断するのがおすすめです。

今日からできる一手|A4一枚の「教室の軸シート」

最後に、今日30分でできることを1つ。A4の紙を1枚用意して、次の4行を書いてください。

  1. 来てほしい人(年代・生活のリズム・体の悩み)
  2. その人が、申し込む前に不安に思っていること
  3. 自分の教室なら、その不安にどう答えられるか
  4. 3を一文にしたもの(〈どんな人〉が〈どんな状態〉になれる〈どんな場所〉)

書けたら、その紙を持ったまま、自分のHPのファーストビュー、Instagramのプロフィール、体験レッスンの案内を順番に開いてみてください。紙とズレている場所が、直すべき場所です。ここまでで、やることの優先順位がはっきりします。

そしてもう1つ。この4行は、制作会社やデザイナーに依頼するときの材料としても効きます。「おしゃれにしてください」と伝えるより、この4行を渡したほうが提案の精度は上がりますし、前提が共有されているぶん、やり取りの往復や見積もりのブレも小さくなります。

まとめ

  • ブランディングとは、ロゴを作ることでも大企業の戦略でもなく、生徒さんの頭の中に残る印象を、先生の側から決めること
  • 軸を決めてから発信を強めると、体験からの継続がぶれにくくなる
  • 手順は4ステップ。①生徒さんの言葉を集める、②強みを不安への答えに翻訳する、③一文にまとめる、④HP・Instagram・チラシで同じ言葉を使う
  • 判断基準は「継続中の生徒さん3人に聞いて、答えがそろうか」
  • 今日の一手は、A4一枚に4行を書き、HP・Instagram・体験案内と見比べること

小さな教室ほど、先生と場の空気という、他の教室が真似できない素材をすでに持っています。足りないのは、たいていその言葉だけです。

「軸が一文にまとまらない」「HPとInstagramで言っていることが違う気がする」。その状態からで大丈夫です。ナマステデザインラボは、ヨガ・ピラティススタジオ専門で、コンセプトの言語化からロゴ・HP・Instagram・体験予約までの導線をまとめて整えています。

先生がレッスンに集中できるように、言葉とデザインの部分は一緒に整えていきましょう。

Webデザイナー 竹田

次のブログでまたお会いしましょう!またね〜!

参考・参照URL

※本文中の生徒さんの発言・アンケート例は、記事の説明用に構成したもので、特定の教室の実例ではありません。自社の制作実績として挙げた例は、上記の制作実績ページで内容を確認できるものに限っています。

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